辛い時の相談場所

苦しみ、辛さの最中にいる人は、自分の状態を客観的に把握するために、

他の人に見てもらう必要があります。

以下、段階別に相談場所を記載します。

精神科・心療内科にかけこめば、今のあなたに必要な場所を教えてくれるはずですが、

最初から病院に行くことに抵抗感がある方、どの程度の症状でどこにかかれば良いのか迷って受診を

ためらっている方は、ここに載せている基準を参考に相談してみて下さい。

★★★精神科(全ての精神的な症状への治療)

心身の諸症状(下記心療内科の冒頭に記載)に加え、生きているのが辛い、自分はダメな人間だという

精神・心の面の辛さが強く、何のきっかけもなく涙が出たり、逆に感情を感じ取れなくなってきている

という場合はすぐに精神科を受診し、まずは薬で症状にアプローチし、楽になることを最優先しま

しょう。根本治療をする場合は、薬物療法と並行して、医師もしくは臨床心理士に

カウンセリングを申込みましょう。

今の辛さに共感してもらい、その辛さを感じる要因となる環境や、あなたの性格による捉え方のゆがみ

の矯正をはかり、生きづらさを取り除きましょう。

★★心療内科(主に、心理的要因から身体症状があらわれる「心身症」の治療)

何かいつもと違う感覚がある、ぼーっとしていて集中力がない、気持ちがふさぎ込んでいる、または

その逆でいつも以上に活動的になっている、眠りにくかったり、頭痛等何か少しでも身体に症状がある

場合は、迷わず心療内科を訪ねましょう。内科と併設しているところもあるので、精神科よりも尋ねや

すいというメリットもありますが、病院によっては重症の場合は対応できないこともあります。

「精神科」というイメージに抵抗がなく、二度手間になることを避けるなら、最初から幅広く対応して

くれる精神科を受診することも検討しましょう。

★まだ医者にかかるような自覚症状(精神的辛さや頭痛、吐き気等)はないが、気持ちの整理がつかずもやもやしている

この時は打ち明ける相手選びがポイントです。

相手によって更に自分が嫌な思いをすることのないよう、慎重に選びましょう。

①カウンセリング (効果:高、費用:高)

病院に通わずともカウンセリングを受けられるところはたくさんあります。必ず、医師か臨床心理士の

資格があるプロに相談して下さい。

最近は民間資格で「カウンセラー」と名乗っている人も見受けられます。

その知識は浅く専門的なアプローチは期待できないと考えておいた方が良いでしょう。

専門家によるカウンセリングは、辛さに寄り添ってもらう中で、孤独感や不安感が和らぐだけでなく、

辛い今の自分に必要なことを見つける手がかりになります。

専門的に精神面にアプローチしてもらえる満足感が得られる分、お金がかかることがデメリットです。

精神的な不調の根本回復には継続的に受けることが望ましいですが、

金銭的に難しいようであれば、1回だけでも受けてみて、今の自分の状態を客観的に判断してもらい、

今のあなたに必要なものを見極めてみて下さい。

 ※カウンセリングについては、種類毎に特徴を別途記事にまとめていますのでご覧ください。

②国・市役所等自治体・団体が設置している相談窓口 (緊急性:高、費用:無料)

死にたくなった時に電話できる、緊急性の高い場合から、24時間LINEで相談できる

手軽なものも、対面で有資格者が相談に乗り、必要な支援を行う、

もしくは必要な支援に繋げてくれるところもあります。

お住まいの自治体により内容が異なりますので、お住まいの地区と下記相談場所の名称で検索して

調べてみて下さい。

【福祉保健局】

【精神保健福祉センター】      精神保健福祉士が相談に乗ってくれます。

【保健センター・保健所】

【メンタルヘルス・ポータルサイト】 

まもろうよ こころ|厚生労働省
一人で悩んでいませんか?電話やSNSで悩みを相談できる窓口や、厚生労働省の自殺対策の取り組みについて紹介しています。

このサイトから用途別に、様々な相談サイトを紹介してくれています。

 例)こころの耳 ※働く人限定等、各サイトにより特徴有。

今回は国のサイトをご紹介しましたが、こちら以外にも自治体等により様々な相談サイトがあります。

③自助グループ(悩みの共有・孤独感緩和、仲間の話からの学び、費用:自由献金等少額~)

自助グループとは、生きていく上でのなんらかの困難や問題、悩みを抱えた人が、

同じような問題を抱えた人や家族、遺族らと自発的なつながりで結びついた集まりのことです。 

心身疾患・障害、アルコール等の依存症、セクシャルマイノリティ、犯罪被害、労働問題、宗教問題、

ひきこもりなど、自身の精神の症状に起因する悩み・問題にある程度目星がついている場合

参加すると役立ちます。

誰にもわかってもらえないと思っていた悩みを理解してくれる仲間との出会いによって、

現在抱えている不安感や孤独感が軽減したり、はっきりしなかった自分の問題点、

どこでつまづいているのか等を、仲間の話によって自覚していく中で、回復に繋がることもあります。

一方、患者同士のコミュニティということで、悩みに早急に回答が欲しい方には不向きと言えます。

今の精神的な孤独感・不安感を和らげる心の拠りどころかほしい、同じ悩みをもつ仲間に自分の気持ち

を聞いてもらいたいという方にはおススメです。

④家族や友人・知人(効果:低、費用:無料)

あなたの言うことをただ何も言わずに聞いて寄り添ってくれる人が理想です。

一番身近でとりとめもなく話せる友達や家族でも、今は、こんな人たちは避けましょう。

✖あなたのためを思っているのよ、と表面的に寄り添いつつ、今を耐えろという持論にもっていくお説教タイプ

その場所で頑張る時が必要なのは今ではありません。自分を変える気力がなく、自分の変え方もわから

ない辛い段階で、同じ場所で耐え続けるのは、消耗が激しく、会社や学校に戻れないどころか、

社会生活に戻れなくなります。

あなたのためを思っているという免罪符で、自分の意見を通そうとする人が、

実は一番見分けがつきにくく、厄介で危険な存在なのです。

✖共感しつつ結局自分の辛さ発表会にすり替えるタイプ

このタイプの「わかる!私もこんなことがあって…」と自分の身の上話をしてくる人は、

自分の話だけして満足してしまう可能性が高いです。

今のあなたは人の身の上話を聞く余裕はありません。あなたの辛さが解消されるどころか、

体調悪化に繋がる悪影響になりかねません。

あなたの今の目標は

あなたが今必要なのは、辛い場所から離れること。

十分な休息をとり、「自分が置かれている状況を客観視」し、「自分は今辛いんだ」と実感し、

辛い感情を出し切ることです。

あなたが辛い感情を出し切るために必要なサポートをしてくれる相手を見つけて

気持ちを吐き出すことで、少しでも心身共に楽になることを目指しましょう。

    次回は、精神科・心療内科に行く際の、病院の選び方のポイントについて記載します。

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